全国各地で開催される「エリアボートショー」の中でも最も歴史が古く、また、群を抜いて来場者規模の大きい「広島ボートショー」が開催した。

初日の4月15日09時30分から開会式が執り行われ、後援をいただいた中国運輸局・海事振興部部長、日本マリン事業協会中国支部長のご挨拶に引き続き、大会実行委員長の開会宣言で2日間の広島ボートショーが開幕した。

広島ボートショーの最大の特徴は「官民一体となった」運営形態で、出展ブースも民間企業ブースと同じ位の数の行政・団体が出展している。
また、国内のプレジャーボート普及率が最も高いエリアでもあり、マリンレジャー・ボート遊びが身近という事からか、お目当てのボートメーカーだけでなく、色々なメーカーのボートを比較試乗して、一日がかりでボートショーを楽しむ方もおられる程であった。

エリアボートショーでNo1の動員を誇るのは、会場となっている「広島観音マリーナ」に隣接するショッピング・レジャー施設「マリーナホップ」からの流入という要素だけでなく、ボート・ヨットへの日頃からの親しみ度合いが高いからでもある。

クルーザーヨット体験会は約1時間のクルージング体験という内容のため、海に慣れていない方は二の足を踏むと思われるが、ここ広島ボートショーでは受付開始と同時に3世代のご家族連れで直ぐに満席になってしまう程の盛況ぶり。
小さなお子様のライフジャケットの着け方も手慣れたもので、海に出る事への障壁の低さを感じた。

ヤマハでは、陸上に190FSH、MJ-GP1800、MJ-EX Deluxeの3艇を展示、海上にもEXULT38、EXULT36SSの2隻の大型艇を展示、更に、試乗艇としてDFR-36 FB、SR320FB、FR-29、SRX-24、YFR-24F175FSR i-Pilot、SR-X EX、F.A.S.T.23、242X E-Seriesの全8艇という充実した展示・試乗艇を用意した。

試乗では、春の日差しを浴びながら約20分間の広島湾ショートクルーズを満喫できた。
SR320FBでは、ヤマハ艇で唯一搭載されている「ヘルムマスター」を使った真横への移動や、360度自由にボートを動かせる機能などに皆さん驚きを隠せない様子で、操作方法などを熱心に質問される姿が見受けられた。

ヤマハ販売店のブースでは、優良中古ボートの情報を壁一杯に掲載し、各店の中古艇情報が一堂に会するボートショーは、自分好みのボートを探すのには絶好の機会となっている様子で、訪れたお客様との商談も昨年以上の活気を見せていた。

初日の11時30分から「シーバード広島・太田川」の開所式が行われ、認定証・水上オートバイの授与が行われた。
これは、水上オートバイを用いた社会貢献を目指す諸団体に水上オートバイを提供・配備することと、それらの広報活動を目的に2013年にスタートした活動で、全国で39番目となる「シーバード広島・太田川」の構成メンバー、国土交通省、海上保安部、日本財団などの関係者が集まりボートショー来場者が見守る中、新たな活動拠点がスタートした。

航海計器、艤装品などのブースや輸入車ブースなどの他、海上保安部のブースでは海上保安官の制服を着ての記念撮影や、似顔絵コーナーなども登場し、ご家族皆でボートショーを楽しむ姿があちこちで見られた。
また、ゆたか海の駅のブースではカレーやたこ飯・鯛飯、海鮮太巻き寿司など安くて美味しい物ばかりで、売り切れも出る程の人気ぶりであった。

その他、ボート免許の国家試験機関である「日本海洋レジャー安全・振興協会」によるボート免許実技講習体験や、海上保安部による水上オートバイレスキュー実演会、釣りプロによる釣り講座など盛りだくさんのイベントが用意され、海に親しむ、海を楽しむための様々な仕掛けも用意されていた。

これからマリンレジャーを始めようとしている方、ボートオーナーの方を含め、老若男女を問わず丸一日しっかりと楽しめる広島ボートショーであった。

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