全国各地で開催される「エリアボートショー」の中でも今年で34回目と最も歴史が長く、また、群を抜いて来場者規模の大きい「広島ボートショー」が広島観音マリーナを舞台に開幕した。

初日の4月13日9時30分から開会式が執り行われ、後援をいただいた中国運輸局・海事振興部長、日本マリン事業協会本部 専務理事のご挨拶に引き続き、大会実行委員長の開会宣言で2日間の広島ボートショーが開幕した。

広島ボートショーの会場となっている「広島観音マリーナ」はショッピングモール(マリーナホップ)に隣接していることから、土日には家族連れが数多くショッピングモールから流入してくるため、新規のお客様獲得の絶好の場所であり、ボートに見て・触れて・乗ってのマリンの入り口として市民の方々にもすっかり定着しているイベントとなっている。

中でもクルーザーヨット体験会は、クルーザーオーナー自らがボランティアでご自身の艇を使用して1時間のセーリング体験をさせてあげるイベントで、10時からの受付開始にも関わらず、開会式が終了する9時40分には順番待ちの列ができるほどの人気ぶり。
広島市民の方にとっては恒例のイベントとなっている様子で、毎年このイベントを楽しみに来られる方もおられるほどで、受付開始5分後には定員一杯となるため、受付開始よりもかなり前から列を作るのも仕方ない様子である。

また、官民一体となったボートショーという色合いも強く、運輸局・海上保安部を始め、小型船舶検査機構・日本漁船保険協会など、マリン関連商品のメーカー・販売会社以外の出展が多くあり、地域全体での盛り上げという点ではマリン業界にとっては非常に参考になる事例である。

ヤマハでは、陸上にSR-X24、242 Limited S E-Series、MJ-GP1800、MJ-FX Cruiser SVHOの4艇を展示、海上にはEXULT36 SS、YFR-27EXを展示、また、SR330、DFR-33、YFR-24 EX 、SR-X EX、242 Limited S E-Seriesの全5艇もの充実した試乗艇を用意していた。
更に、販売店の出品としてSR-X24・YFR-24・AG21など、高年式の優良中古艇も並べ、例年以上の品ぞろえがなされていた。

初日は絶好の好天となり、春の日差しを浴びながら約20分間の広島湾ショートクルーズを満喫できた。
SR330では、「ヘルムマスター」を使った真横への移動や、360度自由にボートを動かせる機能などの他、最高速力40ノットオーバーのスピード性能などが体感できるとあって、試乗希望者が多く詰めかけていた。

ヤマハのブースでは、ボート免許・シースタイルの受付、カタログ配布など終日お客様が詰めかけ、大賑わいの様子であった。
隣接するワイズギアのブースではGARMINのデモ機を置き、最新の航海計器の説明を行い、訪れたお客様が熱心に質問をする姿が見受けられた。
ヤマハ販売店もヤマハブースに隣接する形で設置され、各社保有マリーナの告知や、優良中古艇の情報を壁一杯に掲載し、訪れたお客様との商談も例年以上の活気を見せていた。

広島ボートショーの特徴の一つが「試乗艇の多さ」で、ヤマハを始め、全15艇の試乗艇が広島観音マリーナの長い桟橋にずらりと並んだ姿は壮観で、各艇の走行性能のチェックと同時に、温かい春の日差しを浴びながらの広島湾クルージングを楽しめた。

その他、航海計器、艤装品などのブースや輸入車ブースをはじめ、ボート免許の国家試験機関である「日本海洋レジャー安全・振興協会」主催の免許をお持ちでない方でもボートを操縦する事ができる「ボート操船体験コーナー」や、海上保安部のブースでは海上保安官の制服を着ての記念撮影、各種セミナー、ハンドマッサージのコーナーまで設置され、ご家族皆でボートショーを楽しむ姿があちこちで見られた。

全国でも有数のプレジャーボート普及率を誇る広島ならではの熱いマリン商戦の到来を告げる「広島ボートショー」は魅力一杯のイベントであった。

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