全国各地で開催される「エリアボートショー」の中でも今年で33回目と最も歴史が長く、また、群を抜いて来場者規模の大きい「広島ボートショー」が広島観音マリーナを舞台に開幕した。
隣接するショッピングモール(マリーナホップ)の水族館が昨年リニューアルオープンし、連日大人気で来場者も倍増している事から来場者の増加も期待できる2日間のスタートである。

初日の4月14日09時30分から開会式が執り行われ、後援をいただいた中国運輸局・海事振興部次長、日本マリン事業協会中国支部長のご挨拶に引き続き、大会実行委員長の開会宣言で2日間の広島ボートショーが開幕した。
広島ボートショーの会場となっている「広島観音マリーナ」はショッピングモール(マリーナホップ)に隣接していることから、土日には家族連れが数多くショッピングモールから流入してくるため、新規のお客様獲得の絶好の場所であり、ボートに見て・触れて・乗ってのマリンの入り口として市民の方々にもすっかり定着しているイベントとなっている。

中でもクルーザーヨット体験会は、ボランティアでオーナーのクルーザーで1時間のセーリング体験ができるイベントで、10時からの受付開始にも関わらず、開会式が終了する9時40分には順番待ちの列ができるほどの人気ぶり。
ボートショーと言えば、ボートメーカー・販売店・マリーナ・関連機器メーカーが主導であるが、こと広島ボートショーだけは、オーナー参加で運営されているところも有るというのは非常に素晴らしい。

また、官民一体となったボートショーという色合いも強く、運輸局・海上保安部を始め、検査機構・日本漁船保険協会など、マリン関連商品のメーカー・販売会社以外の出展が多くあり、地域全体での盛り上げという点ではマリン業界にとっては非常に参考になる事例である。

ヤマハでは、陸上に242Limited S E-Series、MJ-GP1800、MJ-FX Cruiser SVHO、SR-Xの4艇を展示、海上にはEXULT36SSを展示、更に、試乗艇としてDFR-36 FB、DFR-33、SR320FB、YFR-24 FSR、S-QUALO、190FSHの全7艇もの充実した展示・試乗艇を用意していた。
また、新たな試みとして、マリーナホップ内に記念撮影のできるマリンジェットを用意し、ボートショー会場への導線を強化する取り組みも行われていた。

試乗では、春の日差しを浴びながら約20分間の広島湾ショートクルーズを満喫できた。
SR320FBでは、ヤマハ艇で唯一搭載されている「ヘルムマスター」を使った真横への移動や、360度自由にボートを動かせる機能、今年新たに追加された定点保持機能などに皆さん驚きを隠せない様子で、操作方法などを熱心に質問される姿が見受けられた。

ヤマハ販売店のブースでは、優良中古ボートの情報を壁一杯に掲載し、各店の中古艇情報が一堂に会するボートショーは、自分好みのボートを探すのには絶好の機会となっている様子で、訪れたお客様との商談も例年以上の活気を見せていた。

また、各店のとっておきの中古艇は海上係留で展示も行われ、画像情報だけでなく、実際の艇を見てという仕掛けも行われており、お客様にとっては大変安心できる工夫がなされている。

その他、航海計器、艤装品などのブースや輸入車ブースをはじめ、海上保安部のブースでは海上保安官の制服を着ての記念撮影、各種セミナー、ハンドマッサージのコーナーまで設置され、ご家族皆でボートショーを楽しむ姿があちこちで見られた。
全国でも有数のプレジャーボート普及率を誇る広島ならではの熱いマリン商戦の到来を告げる「広島ボートショー」は魅力一杯のイベントであった。

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